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柄谷行人『畏怖する人間』

畏怖する人間ってなんぞ?

『畏怖する人間』という本の目次を見ても、「畏怖する人間」というタイトルを持つ文章は見つかりません。

ですが、本を読み進めるとその言葉が見つかります。

「意識と自然――漱石試論(Ⅰ)」の一節です。

「人間の心理、自意識の奇怪な動きは、深層心理学その他によっていまやわれわれには見えすいたものとなっている。だが、『こゝろ』の先生の「心」は見えすいたものであろうか。見えすいたものが今日のわれわれを引きつけるはずがないのだ。おそらく、漱石は人間の心理が見えすぎて困る自意識の持主だったが、そのゆえに見えない何ものかに畏怖する人間だったのである。」(文芸文庫44頁)

畏怖する人間とは漱石のことでした。

以上です。




畏怖する人間 (講談社文芸文庫)



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