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映画「スカイ・クロラ」を観た Part2 [声優]

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前回のつづきでスカイクロラの感想を書きます。

でも、観てから一週間ぐらいたってるわけです。
僕はブログであまり何かを批判したり誰かの悪口を書いたりすることはやりたくないと思っている。
ネガティブなことは書いてるほうも読んでるほうもいやだよね。
で、スカイクロラを観てから一週間も内容について触れていないということを考えてもらうと、僕がどのような感想を持ったかということについてお察しいただけるんじゃないでしょうか。

まあ、でもとりあえず気はすすまないけど書いておきます。

声優について

押井監督は今回のキャスティングについて
今回の作品を声優さんばかりのキャスティングで成立させられるかと言われたら、それは出来ないんですよ。十代後半のキャラクターというのは、実は日本の声優さんでもっとも手薄なんです。頭数はあっても、同じタイプのキャラクターしか演じられない。週に90本といわれるアニメの中で、極論すると80~90%ぐらいのことが全部同じなんですよ。女の子のキャラクターでいえば、3種類ぐらいしかない。それはもうわかってたんです。音響監督も「今の声優さんには、たぶん無理でしょう」。じゃあ、オーディションをやって若手声優を抜擢しようかというと、音響監督は「それもあまり期待しないでくれ」と言うんです。だから、もともと選択肢があったわけじゃない。それなりに存在感もあり、演技力もある役者を使うしかない。たとえ苦労することになっても。
〔略〕
最終的には「この役者でなければならない」と感じさせてくれるかどうか。そういう意味では、加瀬亮も菊池凛子も堂々たる物でしたよ。土壇場で決まったけど、ラッキーでしたね。
http://d.hatena.ne.jp/YUYUKOALA/20080611より)
と発言したそうである。

僕はこの文章を6月に目にした時、最初『ふざけるな!声優をバカにするな!』と憤りましたが、『いやまて、映画を観てないうちは判断できない。押井さんの言うように、菊地らが今の声優にないすばらしい演技を見せてくれるかもしれないのだから』と考え直して沈黙を守ってきました。

で、僕はスカイクロラを観ました。
草薙水素が菊地凛子でなければならないという必要性をまったく感じなかった。
やっぱりアカデミー賞ノミネート女優という話題性だけだったんだなと。
プロモーションのやりやすさを考えたんだろうなと。
これまで押井映画に興味がなかった人たちを劇場に足を運ばせるという釣りえさでしかなかったんだなと。
上記の押井監督のインタビューも映画の宣伝のための発言にすぎなかったんだなと。
もっともらしいいいわけを後付けして、興行収益だけを目的にしたキャスティングの理由を糊塗していたんだなと。
(今の声優の実力を知っている僕らにはまったくもっともらしくないのだが)

谷原章介はよかった。いい声だしハマってた。
栗山千明も加瀬亮もわるくなかった。
菊地凛子も見方によっては、見方によっては悪くなかった。
僕は彼らの演技について否定はしない。
だがしかし、
今の声優がだめだから彼らを使うしかなかったなんていう理由は絶対に納得できない。
彼らがスカイクロラで見せた演技ぐらいのことは、今の声優にだって普通にできる。
押井守よ、若林和弘よ、あなたたちはいいかげんなことを言うな!

くだらん発言にいちいち反論するのもどうかと思うけど書く。

>十代後半のキャラクターというのは、実は日本の声優さんでもっとも手薄なんです。頭数はあっても、同じタイプのキャラクターしか演じられない。週に90本といわれるアニメの中で、極論すると80~90%ぐらいのことが全部同じなんですよ。女の子のキャラクターでいえば、3種類ぐらいしかない。

声優の能力の問題と、現在のアニメが類型的なキャラクターのみで構成されているという問題を混同してないか?
「演じられない」のか、同じタイプのキャラクターしか声優にあてがっていないのかという問題。
押井監督は前者のように言っているけれども、僕は後者だと思う。

また、草薙水素や函南優一といったキャラクターがそもそも、「週に90本といわれるアニメの中で、極論すると80~90%ぐらいのことが全部同じ」であるという、そのなかから逸脱するような特別な、今の声優には演じられないキャラクターであったのかどうか。
今回映画をみて、実際の演技を聴いたかぎり、そういうふうには思えなかった。
かりに「80~90%」から逸脱していたとしても、残り20~10%には確実に入っているのであって、現状その20~10%の部分も今の声優が多彩な演技によってこなしているわけである。
草薙水素や函南優一を今の声優でできない理由はない。

声優を使わなかったということに関して、納得いく説明を押井守はしていない。
理由は別なところにある、と考えるのが自然だ。
一般受けを狙いました。テレビで宣伝できる人を選びましたっていえばいいんだよ。
世の中お金で動いてるっていうのは現実なんだから、僕だって子供みたいに『声優つかわなきゃヤダヤダ』言わないよ。
でも、声優を侮辱したことは許せない。声優が菊地凛子や加瀬亮より演技力で劣っているかのようなことを言って欲しくない。

他の声優さんについて

榊原良子さんはやっぱり(・∀・)イイ!!
(よく間違える人がいるので言っておくと、「りょうこ」じゃなくて「よしこ」さんです)
押井作品には欠かせない存在。

草薙瑞季役の山口愛さん
よかった。
97年生まれだそうで、僕がこのブログで何度もいっている、「リアルロリが演じるロリは最高」っていう考えに対する確信をまたしても深めることになりました。

主人公の優一が映画開始早々セクロスする相手のフーコ役の安藤麻吹さん
映画を見てたときには『どっかで聴いたことがあるような』と思ってたら「精霊の守り人」のバルサだったとは!
最高です。ゾクゾクした。

もう朝なので今日はここらへんで

つづく

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